田んぼに出よう!!!
~11年の春、「“わた”を栽培してみないか」というお誘いを東さん
(当時社会福祉協議会勤務)と遠藤さん(織物業自営)からうけました。
「自発的なリハビリ」「施設から外へ」を考えていた私には渡りに船の言葉でした。
~11年はプランターで“わた”を栽培するにとどまりました。
かわいく白い花が咲き、少しですが“わた”も収穫できました。
平成11年の11月に行われたコットンサミットで“わた”とかかわりのある方々と
お出会いすることがが出来、車椅子のまま田んぼに入れるように出来ないかと大木町
老人会「喜楽会」の玉田さんに相談しました。
答えは簡単に「出来るで!!!」ということでした。
こうして老人会の有志のかたのご協力で、平成12年(2000年)の“わた”栽培は
田んぼの入り口からコンパネを敷き詰めて車椅子が入れる“わた”畑が誕生しました。
翌年2001年も同じように田圃にコンパネを敷いて行いましたが、5月に種を植え夏向かい
暑くなり畑に出られない日が多くなることをなんとかしないといけないと考えていました。
2002年は、通路とともに休憩できる所も作ろうと計画を立てました。
ゴールデンウィーク明けより畑へ出てコンパネを置いていました。
すると道行く軽トラから「そんな仕方でやったら不安定で危ないやろ!」と声がかかりました。
「もっと安定するように考えなあかん。うちに、ええもんがあるからもってきたるわ!」
次の日、畑に行くと荷物をフォークリフトに載せる時に使う台が沢山来ていました。
早速、コンパネを取り除いて、それを置き、その上からコンパネを置くようにしました。
田圃で“わた”を栽培するようになり3年目、周りの皆様も気にされていたようです。
2002年は、皆様のアドバイスやご協力で今までより立派な通路が出来ました。
休憩所は植木鉢を逆さにして椅子を作りました。
老人会のから『石炭箱』をもってきていただき立派な床机が出来上がりました。
種まき当日は、曇りという絶好の種まき日和となり、老人会の方々と一緒に
朝の10時から畑へ出て雑草防止の黒いビニールシートを畝に張りました。
さあ、午後1時を過ぎ、種まき本番となりました。
リハビリテーションのなかでお知らせしている『三田音頭』を田圃の中で大音量で流ました。
3〜4名の方が、ステップ軽やかに踊りだされたのです。
我がデイケアの利用者の方も車椅子の方は手で踊られ、
中には通路をぐるっと回りながら踊られる方もおられました。
ある利用者の方は「昔の田植えの時を思い出した」と言って「懐かしがられていました。
大勢で畑に出て「わいわい」とした雰囲気は、昔を知らない私達までも懐かしい気分になりました。
種まきも『三田音頭』を聞きながら行いましたが、一緒に歌いながら種まきされる方、
車椅子から立ち上がりまこうとされる方、皆様楽しまれたご様子でした。
種まき終わってホッと一息です。